厄除厄祓の御守

    【厄除けの御守】           【 北野天神縁起絵巻(北野天満宮蔵) 】

     【初穂料 1,000円】             1987.6 北野天満宮・角川書店 掲載認証済

 

 

 人間は成長の過程で、ある年齢に達すると身体的精神的に一つの変革の時期を迎える。この変革の内容は男女の体質の相違などで異なるのであるが、日本人はこの時期を厄年と称して、古来からいろいろな文献に記されている。

 民間ではこの年齢に「厄を除く」「厄を落とす」という諸行事が行われる。特に男子は数え年で25歳・42歳・61歳、女子は19歳・33歳・37歳を「大厄」と称して、生涯で最も警戒すべき年齢としている。
 静岡天満宮の御祭神菅原道真公も42歳の厄年の時、突如中央のすべての官位をはずされ、元慶2年正月16日讃岐へ地方官として転任させられ、失意の4年間を送った。

 人間は、どんなに気をつけていても「運命の悪戯」がある。人間がしのびよる不幸を祓い落して、平安幸福な姿でいるには神に祈る以外にはない。人々は神の御霊代としての「お守り」を平素身につけ、神様のお陰によって諸々の災厄を祓い除いてもらってきたのである。
 静岡天満宮では、この災厄をそっと過ごしてしまうために「屋久杉(厄過ぎ)のお守り」を奉製して厄除祈願をされた方にお頒けしている。

 「屋久杉」は世界文化遺産に指定され、国の定めによって伐採が許されず、その入手が極めて困難になったため、「厄除けのお守り」のみを希望する方には、同質のお守りををお頒けすることにしている。

 お守りの図柄は、静岡天満宮の御祭神菅原道真公が、雷神となって厄悪を退治してる姿である(国宝北野天満宮縁起絵巻)。